最終回 出産したら母になれると思ってました
前回の続きです。
娘にひどいことをしてしまい、罪悪感が拭えないまま朝を迎えました。
少しずつ母になる
娘は変わらない様子ですやすや眠っていました。
胸をなで下ろします。
きっとこの子は何も覚えていないと思うけれど…
いや、なんとなく怖いことをされたっていう自覚があるんじゃないだろうか。
思い出して、もう私に抱かれるのを拒むんじゃないだろうか。
そんな不安が頭をよぎりましたが、娘にそんな様子はなく、いつもと変わらない笑顔でいてくれました。
その笑顔に、また罪悪感。
こんな気持ちで娘に接していてはいけないとわかっているのに、心のモヤモヤがとれませんでした。
それから数日がたち…
幸い順調に母乳も出てくれ、この頃にはポタポタ落ちてくるくらいに。
母乳の味を覚えてしまったのか、ミルクを全く飲んでくれなくなり、完全母乳となりました。
母乳で足りるのか、この頃から少しずつまとまって寝てくれるようになり、私の体の負担もほんの少しは楽になったような気がします。
すやすやと眠る娘。
そっと指を近づけてみました。
赤ちゃん特有の「把握反射」が私は大好きで、このときも私の指をきゅっと握ってくれました。
これは反射で握っているだけ。
でも、なんだか私を必要としてくれているような
こんな私を許してくれているような
大丈夫?と言ってくれているような
そんな気がしました。
このとき少しだけ、母としての自覚が芽生えたかもしれません。
少し胸のつかえがとれた気がしました。
子どもを産んだら、周りは私を「母」と認定する。
だから私も、出産したら自分が「母」になっていると思っていました。
周りの認識と私の気持ちに距離があって、それが不安で仕方なくて…
でも実際は、これから母になっていく始まりだったんですね。
子どもと接して、悩んで、その中でそれぞれの「母」の形をなしていくんですね。
3年たった今も、私はまだ立派な母にはなれていないかもしれないけれど。
おわりに
長々とお付き合いありがとうございました。
このときの色んな気持ちを形に残したくて、このブログを始めました。
とりあえず今回でこのシリーズは終わりを迎えます!
ですが、もちろんこの後も育児は現在進行形で続いていますし、トラブルもまだまだ書き足りないくらいあります。
なので、この先の育児の日々はまた短編で色々書いていきたいと思います。
良ければまた読んでください!
最後に、全ての子育て中のお父さん、お母さん。
あせらず、ゆっくりと、やっていきましょう。
それでは今日も良い一日になりますように…!