⑤出産したら母になれると思ってました ~めまい再発~
前回の続きです。
めまいが再発してしまった私は、気が進まない中病院に行く準備をしていました。
握られた手があたたかかった話
そのとき、あることに気づきます。
「あ!今日病院の休診だ…」
少しほっとしてしまった私がいました。
ですが病院はどこに行こう…とりあえず一番近い病院にかけこむことにしました。
車に乗ろうと向かうのですが、前回よりひどい吐き気に襲われていた私は…
我慢できずにもどしてしまったんです。
それを見た夫はプチパニックに。
私はいろんな感情でぐちゃぐちゃになって、動けずにいました。
夫はどうにか私を車に乗せて、急いで病院に向かってくれました。
私は意識がもうろうとして、まるで夢の中にいるみたいでした。
病院に着いてからも、夫が看護師さんに説明する声、看護師さんが慌てて駆け寄ってくれ、ばたばたと慌ただしくする声が、まるで遠くでの出来事のような感覚だったのを覚えています…
看護師さんに支えられて車椅子に座り、そのままどこかの部屋に連れられた私。
その横で看護師さんと夫の声がします。
「奥さん妊娠してるから、ここじゃなくて産婦人科でみてもらった方がいいわ。ここやと何かあったときに対処できないし、十分な治療も出来ないしね。この近くの産婦人科に連絡してあるから。」
そう言って、簡単な地図を書いて夫に手渡してくれた看護師さんは、私の手を握ってくれました。
「大丈夫?力になってあげられなくて…すぐ楽になれると思ってたのにねえ…」
優しい声でそう言ってくれました。
叱られると思っていた私は、予想外の優しい言葉に涙がとまりませんでした。
体をいたわっての言葉と共に、私の心に寄り添ってくれたような…そんな言葉に触れて、とても救われたような気持ちになったんです。
きっと私は、誰かに「がんばってるね」って言ってもらいたかったんだと思います。
認めて欲しかったんだと思います。
その後看護師さんと別れ、産婦人科で診察を受けました。
そこの先生はニコニコと「大丈夫!」と言ってくれ、具体的な気を付け方も示してくれました。
その後点滴を受けたのですが、なんだか心がほっと落ち着いた私は、すぐに眠ってしましました。
そのどちらの病院もその後の利用はないのですが、今でもとても感謝しています。
めまい自体はとても大変だったのですが、この体験は私の心を救ってくれた大きな出来事となりました。
その日以降きちんとの毎日2リットルの水を取り、めまいも起こっていません。
そして何より、あのとき握ってくれた手のぬくもりは一生忘れません。
大きな山場を超え 、いよいよ出産のときが近づいてきました。
次回はついに出産……の前に!!
番外編:夫婦で「両親教室」にいってみた。
両親教室ってどんな感じ?行った方がいい?など色々お話しします。
どうぞお楽しみに!