先生、お漏らししちゃった!
こんにちは、マミ子です!
今日も幼稚園生活であった出来事を紹介したいと思います。
これは私が年少クラスを担当していた時の話です。
ある男の子がお漏らしをしてしまいました。
定期的にトイレには行くのですが、タイミングがずれて後々行きたくなる子はけっこういます。
そして、おしっこにいきたいですと進言するのは出来ないという子もけっこういるんですよね。
この男の子はお漏らしをしたのが初めてで、自分が失敗してしまったことにパニックになっていました。
私は副担任の先生にその場を任せ、男の子を違う部屋に連れて行きました。
子どもは純粋故に残酷です。
何の悪気もなく「おしっこ漏らした!!!!」と言うんです。
もちろんそこで起こった事象に対して純粋に思ったことを言っているだけなのですが、この心ない一言がトラウマになってしまう子もいます。
(そのときの対処としては、私の考え方としては、「子どもだからそう言うのは仕方ない」ではなく、そういうことは言うものじゃないと子どもたちに教えます。)
そして、どんなに幼い子にもプライドがあります。
まずはこの心を守ることが最優先です。
そしてその上で、自分がしたことに対して負い目を感じる必要はないんだということを伝えました。
ただそのときに「失敗は誰にでもあるよ」と抽象的な話をするより、私の具体的な話をした方が伝わる気がしたんです。
なので私は自分の失敗談を話しました。
私の話を聞いて「そんなことあったんや~」「ええ!小学生やのに?!」と顔が緩んでいました。
その後も男の子の気持ちが軽くなるように、終始楽しい話をしながら着替えをしました。
そして時間は過ぎ……
お母さんの話によると、男の子は割とどんなこともそつなくこなせる分、失敗をしたときに動揺が大きいんだそうです。
それを心配していて、お漏しをしたと聞いたときも「落ち込んでいるのでは…」と思ったのですが、帰ってきた息子の話を聞いて安心したと話してくれました。
「先生が自分の失敗談を話してくれて、息子にとってもわかりやすかったみたいで…着替えもみんなに見えないところでしてくれたから恥ずかしくなかったと言っていました。」
男の子はとても上手に、事細かにお母さんに説明していました。
なによりも、男の子の心にしこりが残らなくて良かった。
小さな出来事のようだけど、子どもの心を救えて良かった。
子どもの心に寄り添って、これからも向き合っていこう。
その姿勢で関わっていれば、こんな風に子どもたちに伝わるんだと、とても心が温かくなった出来事でした。
今回はお漏らしに焦点を当てましたが、これに限ったことではありません。
子どもたちが何かにつまずいた時、そこでくじけてしまわないよう励まし配慮する、それはとても大切なことだと思います。
お家での話を例でしてみましょう。同じお漏らしですが…
例えば、夏にトイレトレーニングをするお家も多いと思いますが、お子さんがカーペットの上でお漏らしをしてしまったとします。
濡れたカーペット、それを洗わないといけない手間、ぬれた洋服を洗濯しなければならない手間……
「あーーー!なんで言わないのよ!もう!!!」
と反射的に言ってしまう方もいるんじゃないでしょうか。
その気持ちは嫌というほどわかります。
しかも疲れなどもたまっていて、イライラしているときだとなおさらです。
しかし、お母さんのその態度がお子さんのトラウマになってしまう可能性もあります。
そこで、グッとこらえて
出てしまったの?大丈夫?お着替えしようか。
と失敗したことをまずは肯定してあげてください。
そこでお子さんの気持ちを落ち着けてから、
「次は出そうになったら言えるように頑張ろうね」と励ましてあげてください。
いつでもこんな対応は出来ないというコンディションの時もあると思います。
でもこれを心がけるだけで全然違うと思いますので、是非試してくださいね。
またトイレトレーニングの話は別で詳しくしたいと思います。
この男の子は卒園するときにもこの話をしてくれました。
先生ありがとうー!
と言ってくれたあの子の笑顔は忘れられないな~…