保育士のマミ子、子育てはじめました!

試行錯誤で毎日奮闘中!

➁幼稚園教諭として本気で発達障害に向き合うということ

前回の続きです。

 

もしよろしければ前回もご覧ください。

 

mamiko7.hatenablog.com

 

 

 

 

自分の息子が「発達障害」だと打ち明けたお母さんは、泣きながら話し始めました。

 

 

それが初めて明言されたのは1歳半健診。

 

保健師さんに質問をされて指さしをしたり、簡単な観察が行われるのですが、そこで少し発達の遅れがあると診断されました。

 

しかし、うちの子は少しゆったりしているだけ。

私も色々出来るようになるのは遅い方だったし、大丈夫だろう。

そう思って気持ち半分で聞いていたそうです。

 

 

そして3歳健診。

そこで、以前よりもはっきりと発達の遅れの指摘を受けました。

この頃は少しお母さんにも思い当たるところがあったそうです。

もしかしたら…そういう一抹の不安が胸をよぎっていました。

 

 

 

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マニュアル的に冷たく言い放った保健師さんの言葉がすごくつらかったそうです。

まるで息子を「普通じゃない」と言われたような、そんな気持ちで家に帰ってきました。

 

 

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ありがたいことに、うちの園を見学に来たときに、お母さんの教育方針ともぴったり合っていて、ここに入れたいと思ってくれていました。

 

確かにうちの子は発達に遅れがあるかもしれない。

先生が言うように、そういう施設に入れれば、その子にあったスピードでやってくれるのかもしれない。

 

でも、息子には他の子と同じように過ごして欲しい。

あの幼稚園で、みんなと一緒に笑って、泣いて、時にはつまづいて、成長していって欲しい。

 

それを願ってはならないのか。

 

もしうちの子のことを話したら、幼稚園は受け入れてくれない…?

 

 

その不安が拭えず、園の方にはとりあえず黙ったまま入園することを決めました。

そのままうまく行けば良し。

もしダメなら、そのときは…

 

 

 

 

 

お母さんは滝のように涙を流しながら話してくれました。

私はその話に胸が苦しくて…黙って頷きながら聞くしかありませんでした。

 

お母さんが幼稚園に言えなかった気持ちは痛いほどわかります。

 

他の親御さんたちもそうでしたか、保健センターなどで自分の子どもが発達障害と言われた時、それをすんなり受け止められる人はほとんどいません。

 

私も1人の母として、もし同じことになったら…

 

ゆうた君のお母さんのように、自分の子がまるで「普通じゃないと」言われた気がしてしまうと思います。

 

 

 

 

話を聞いた私は、気づいたときにはお母さんの手を取っていました。

 

 

 

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このお母さんの気持ちに応えたい。

ゆうた君としっかり向き合ってあげたい。

 

 

 

 

 その日から、私とゆうた君の一年が始まったのでした。

 

 

 

 

おわりに

 

もちろん保健師さんがみんなそうという訳ではありません。

しかし実際、ゆうた君のお母さんのように、健診で保健師さんに冷たく言い渡される人はたくさんいました。

ほんの少しの時間で子どもの何がわかるのか。

観察やテストも、そんなことで何が分かるんだというような 内容のものだったり…

私が幼稚園に勤務中の間に、何人ものお母さんから相談を受けたことがあります。

 

 中には親身になってくれる保健師さんもいらっしゃるという話もありましたが…

 

なかなか難しいですね…

悩んでいる方がいらしたら、どうか抱えこまないでほしい…

ただそう祈るばかりです…

 

 

※これはあくまで私の体験です。全ての発達障害のお子さんにあてはまるものではありません。そのご理解の上で読んでいただけると幸いです。